住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

予測する防犯

茨城セキスイハイムでは、自社で販売する賃貸住宅について「予測する防犯」仕様を標準採用しています。
「予測する防犯」とはどういうものなのでしょうか。
通常のホームセキュリティの場合、何らかの異常を感知してから対処するのが一般的です。
同社の提案する「予測する防犯」とは、そもそも泥棒に狙われ難い状況を創造しようというものです。

住まいの話  予測する防犯
茨城セキスイハイムの「予測する防犯」仕様の賃貸住宅。外構計画などでも防犯性を高めるための配慮を施している。

例えば、敷地内への入り口付近に防犯カメラを設置し、できるだけ死角が出来ないような外構計画を施します。
どうしても死角になってしまう部分には、「防犯砂利」という足音が大きくなる特別な砂利を敷き詰めます。
また、防犯灯で敷地内を明るく照らし、浴室乾燥機を設置し、留守中に洗濯物を外に干さずに済むよう配慮しています。

セキスイハイムグループが独自に開発した「施錠見守り防犯システム」も導入しています。これは窓や玄関の無施錠状態を感知し、入居者に知らせるものです。

警察庁の資料によると、低層賃貸住宅だけで年間12000件の侵入窃盗が発生しています。そのうち43.6%が鍵をかけ忘れた開口部が住戸内に侵入しているそうです。また、35.6%がガラスを破り侵入しています。
つまり、約8割の侵入窃盗は開口部から住戸内に侵入しているのです。逆に言うと、鍵のかけ忘れや窓ガラスの防犯性を高めることで、侵入窃盗を未然に防ぐことができるというわけです。

「施錠見守り防犯システム」は、外出先から玄関ドアや窓の施錠状態を確認できる機能も備えています。加えて、窓ガラスが衝撃を受けると警報が鳴り、メールで異常を知らせます。

住まいの話  予測する防犯
セキスイハイムグループが独自に開発した「施錠見守りサービス」は、ランニングコストをかけることなく防犯性を高めることができる

一方、居住者間でリスクを共有化するための仕組みも導入しています。室内に設置した非常ベルを押すと、警報が鳴るだけでなく、屋外の赤色フラッシュランプが鳴動くようになっています。
賃貸住宅の入居者には、入居時の説明でこのフラッシュランプが作動したら、すぐに警察や管理会社に通報するようにお願いしておくそうです。

とくに賃貸住宅の場合、ランニングコストの問題から、必ずしもホームセキュリティサービスに加入できるわけではありません。
その点、同社の「施錠見守り防犯システム」は、ランニングコストをかけることなく、泥棒に狙われ難い住まいを実現できます。

防犯性は住まいの価値を構成する重要な要素です。賃貸住宅だけでなく、戸建住宅や分譲マンションにおいても、泥棒に狙われ難い「予測する防犯」の考え方が大切ではないでしょうか。