住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

いつか洗濯がオール自動化する日

一般的な家庭で一生のうち洗濯作業に費やす時間は約1万8000時間。そのうちの半分9000時間(375日)は洗濯物を畳み・分配し・運んでいる時間に該当するそうです。
もし、洗濯がオール自動化されれば、この9000時間(375日)を、人生に新たに創出することができるということになりますが、近い将来実現する日が来そうです。

ランドロイドから折り畳まれた洗濯物を取り出すセブンドリーマーズの阪根信一社長

ベンチャー企業のseven dreamers laboratories(東京都港区・阪根信一社長・以下、セブンドリーマーズ)はパナソニック、大和ハウス工業と世界初の全自動洗濯物折り畳み機「laundroid(ランドロイド)」の共同開発を開始しました。2017年度には出荷開始する予定です。

ランドロイドは「AIによる画像解析」と「ロボティクス」をコア技術としています。乾いた洗濯物をランドロイドに投入すると、AIの画像解析技術で服の種類・大きさなどを認識。それぞれの選択物に合わせた畳み方で、ロボットアームが洗濯物を畳んでくれます。対応する洗濯物の種類はTシャツ、Yシャツ、ズボン、タオルの4種類。大きさは子ども服からスリーエルまで。現時点で折り畳みに費やす時間は一枚あたり、3分40秒程度だそうです。

一度に40枚の洗濯物を投入することが可能ですが、この40枚という量は両親と子ども2人という一般的な4人家族が4・5キロ洗濯機で一度に洗う量に相当すると言います。

今後、4つのフェーズで開発・展開していく予定で、まずは2017年に折り畳み専用タイプの販売を開始。そして2018年には、介護福祉施設・病院向けに、折り畳んだ衣服を自動で収納できるタイプを発売します。さらに、2019年には、洗濯・乾燥・折り畳みを一台でできるオールインワンタイプを発売した後、2020年には、住宅に予めビルトインし、折り畳んだ洗濯物を各部屋の収納に自動で配送するタイプの開発を目指しています。

ちなみに、セブンドリーマーズとの共同社である大和ハウス工業は2018年に発売予定の介護福祉・病院施設向けタイプを同社運営の介護福祉施設に導入する予定です。また、2019年に開発予定のオールインワンタイプを同社のスマートハウスに導入する計画でそうです。

洗濯物を自動で折り畳んでくれたらいいのに―。と誰しも思ったことがあるのではないでしょうか。ランドロイドはそれを叶えてくれる夢の家電として注目を浴びそうです。