住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

古民家のホテル・旅館化に期待

「旅館業法の一部を改正する法律」が6月15日に施行となります。これにともない、1月31日には「旅館業法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令」が出されました。

客室数や構造設備などホテルや旅館に関する制限が撤廃・緩和されます。これにより小さな戸建て住宅などのホテル・旅館化ができるようになります。つまり古民家ホテル、下宿屋旅館などが増える!? 旅行好きの人にとっては、味のある宿泊先を選ぶ可能性が広がりそうです。

改正のポイント

最低客室数の基準廃止ホテル=10室1室でもOK
旅 館= 5室
洋室の構造設備の要件の廃止寝具は様式、出入口・窓に鍵、客室同士の境は壁造り廃止
1客室の最低床面積の緩和ホテル=9㎡以上7㎡以上(寝台を置く客室は9㎡以上)
旅 館=7㎡以上
玄関帳場等の基準の緩和顔認証による本人確認機能等のICT設備など代替機能で可
暖房の設備基準の廃止ホテルにおける暖房の設置要件を廃止
便所の設備基準の緩和1~5人で2個、6~10人で3個と
5人単位で1個増
適当な数の便所を有していればよい

6月には民泊新法が施行され、一般住宅を宿泊施設として提供することが可能になります。しかし、「営業日数180日/年」という規制もあり、 “民泊ブーム”となるか、その行方は不透明です。

一方、今回の改正により、たとえ1室でもホテル・旅館として開業ができます。また、部屋と部屋の間が壁ではなく(例えば、襖?)でもOKとなります。

“古民家風”のホテルではなく、“古民家ホテル”の敷居が低くなったと言えます。

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先ごろ、昭和初期に建てられた二軒長屋を改装したカフェを訪れました。むき出しの電気の配線や、斜めにすき間が空いている木製窓など、ほとんどリノベーションしておらず、そのまま使っているという感じ。

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壊されずに残っているのが貴重ですが、個人的には、こんな住宅をほんのちょっとリノベして“下宿屋ホテル”にしてくれたらと思います。オリエンタル好きな(酔狂な)外国人旅行者は喜ぶのではないでしょうか。もちろん私も泊まります。