住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

熱中症の56%は家の中で

梅雨が明け、急に連日の真夏日が続いています。強い日差しとうだるような熱風のなか、気を付けなければならないのが熱中症です。
総務省消防庁によると、今年7月19日までの1週間に熱中症の症状で病院に運ばれた人は、全国でおよそ6165人に上り、昨年の同時期に比べ2倍となったそうです。都道府県別では、埼玉県が605人、東京都が578人と都市部が多数。

東京消防庁によると、過去5年間(毎年6~9月)に熱中症で搬送された人は2万人を超えるそうです。とくに梅雨が明けた後と8月に連続して気温が高くなった日に救急搬送の人数が急増しており、ちょうど今が一番気を付けなければならない時期となっています。

私の暮らす地域でも、日中に「不要、不急な外出は避けましょう」と、市のアナウンスが連日流れています。
しかし、外に出なければ安全というわけではありません。それ以上に気を付けなければいけないのが屋内での熱中症です。

東京消防庁の調査でも、熱中症の発生場所は「住宅等居住場所」が36%と最も多く、さらに高齢者に限ると56%と半数以上が住まいのなかで熱中症にかかっているのです。
住まいのなかでは本人も気づかないうちに熱中症にかかってしまうことがあります。
熱中症は、重度の場合は死亡に至るケースがあり、脳機能障害や腎臓障害などの後遺症を残す場合もあります。

熱中症予防のポイントは水分補給をこまめにすること。
加えて、住宅内では「窓を開けて風通しをよくしたり、エアコンや扇風機を活用して熱気をためないように」と東京消防庁では注意喚起しています。

夏の暑さはこれからが本番。
省エネ・節電を意識してエアコンをつけず熱中症で救急搬送…そんなにことにならないようにしたいものですね。