住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

家事シェアの理想と現実 1割のギャップを埋めるには

「名もなき家事」を効率化するために

2017年時点での専業主婦世帯は641万世帯。対して共働き世帯は1188万世帯となっています。90年代以降、専業主婦世帯と共働き世帯の割合は逆転し、今では日本の共働き世帯が日本では多数派になっています。しかし、いまだに家事の多くを女性が担っているのが実情ではないでしょうか。仕事、家事、そして育児、女性の負担は増えるばかり…。

しかし、ここ最近、こうした状況にも変化が見られはじめています。夫婦間で家事をシェアするという考え方が普及してきているのです。ただし、まだまだ家事シェアをめぐる理想と現実のギャップもあるようです。

大和ハウス工業が家事シェアに関する興味深い調査結果を発表しました。この調査結果にとると、夫側からみた現在の家事シェア比率の平均は「夫2.5割:妻7.5割」。対して、理想は「夫3.3割:妻6.7割」と考えています。一方、妻側の回答は現状が「夫1.4:妻8.6」で、理想は「夫3.0:妻7.0」。夫と妻で考えに開きがあることも気になりますが、どちらもあと1割程度のシェア比率を変えることで理想と現実のギャップが埋まるという点では共通しています。

この1割のギャップを埋めるためにどうしたら良いのでしょうか―。大和ハウス工業では、新たに家事シェアについて考えるWEBサイト「KAJI SHARE ACADEMY(家事シェアアカデミー)」を開設しました。

暮らしの話  家事シェアの理想と現実 1割のギャップを埋めるには

また、家事大学学長の高橋ゆきさんとの共同監修により、「名もなき家事解決プログラム」も開発しました。これは、「名もなき家事」があることを知り、意識を変えることで家事の効率化を図っていこうというものです。

まずは女性が当たり前のようにこなしている「名もなき家事」に意識的になる―。この点こそが1割のギャップを埋める第一ステップなのかもしれません。