住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

陰翳礼讃 日々の移ろいで表情を変える住まい

外装パネルが辿り着いた 魅せる外観の到達点

陰翳の中に美しさを求める日本人古来の美意識を記した谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」。最近になって住まいづくりのなかでも陰翳を意識した提案が目立ってきています。かつての日本の住まいは、「明るさ=豊かさ」という意識が強かったように思います。しかし、最近では間接照明などを多用し、陰翳のなかに美しさや心地よさを表現しようという住まい提案が増えてきているのです。

それでは住まいの“顔”でもある外観デザインはどうでしょうか。最近では、シンプルな外観が好まれることも多いようです。こうしたシンプルなデザインの良さもありますが、陰翳のなかに美しさを表現し、風格あり、なおかつ時代に流されないタイムレスな“顔”を持った住まいとはどうあるべきなのでしょう。

外装建材メーカーのケイミューが販売する「レジェール」は、柄深さ9㎜の深彫りが魅力の外装パネルです。この深彫りデザインによって、朝方の柔らかな光から昼間の強い日差し、夜間のライトアップと日々の移ろいのなかで刻一刻と表情を変える住宅外観を実現します。

住まいの話  陰翳礼讃 日々の移ろいで表情を変える住まい
9㎜の深彫りデザインにより住宅外観に陰翳の美しさをもたらす外装パネル「レジェール」
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日々の移ろいで異なる表情を魅せる (Morning)
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日々の移ろいで異なる表情を魅せる (Afternoon)
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日々の移ろいで異なる表情を魅せる (Evening)
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日々の移ろいで異なる表情を魅せる (Night)

外装だけでなく内装にも使用することができ、外と内とがシームレスにつながるような空間演出も可能です。

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外装だけでなく内装にも使用できる

「厚くて、軽い」という難題を独自技術で克服

どのような商品でも美しい意匠性はデザイン力だけでは実現しません。その意匠性を具体化させるための技術力が不可欠なのです。「レジェール」についても、深彫りデザインと軽量化を両立させるために5年もの技術開発期間を要したそうです。

9㎜もの深彫りデザインを行うためには、当然ながら外装パネル自体を厚くする必要があります。「レジェール」の厚さは21㎜。一般的な(窯業系)外装パネルの厚さは15~16㎜です。厚くなれば外装パネルの重量は重くなります。重量が重くなると、工事現場での取り付け工事が難しくなるだけでなく、建物に与える負荷も増えるのです。

厚くて、軽い―。この矛盾する難題を克服するためにエアーイン製法を確立しました。パネル内部に気泡を含ませることで、21㎜という厚さでありながら、15~16㎜厚さの外装パネルと同等の軽さを実現したのです。

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21㎜厚でありながら、軽量化を実現した「エアーイン製法」

長い目で外装材を選ぶ

「レジェール」には、太陽の紫外線によって外装パネル表面に付着した汚れを分解し、付着力を弱める光触媒という技術を利用しています。付着力が弱まった汚れは、雨などで流れやすくなるため外壁が汚れにくくなるのです。同時に藻の発生を抑制する銅も配合しています。従来製品と比べた藻の繁殖抑制力は約2.5倍。外壁汚れの原因となる藻の繁殖を抑えることで、美しい状態をより長く維持するのです。

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さらに光触媒コートの下には、紫外線による色あせを防ぐ無機塗装(セラミックコート)を施しています。この二つのコートが「レジェール」にも採用されているケイミューの「光セラ」です。

こうした外観をより長く、美しく維持する技術によって、「レジェール」は他の製品に比べて再塗装の必要性が少なくなります。結果として新築時の費用が高くなりますが、長い目で見た再塗装のコストなども含めたライフサイクルコストは他の製品よりも安くなるのです。

長い目で外装材を選ぶ。こうした視点も非常に大切です。

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新たな製造技術によって、陰翳で魅せる外観デザインを実現した「レジェール」。日々の移ろいのなかで異なる表情を見せる住まいの“顔”が、暮らしを彩り、街なみを彩ることで、より豊かな住まいや暮らしの創造へとつながりそうです。