住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

Stay Home Enjoy Home 苦境に立たされる音楽業界を救う方法

新型コロナウイルスの影響を受け、ライブやコンサート、大規模フェスの中止が相次いでいます。来日を楽しみにしていた海外アーティストのライブも中止になってしまいました。

CDの売上が減少し、ライブやコンサートで収益を上げてきた状況のなか、アーティストや主催者、音楽業界の人たちにとっても大打撃。「いつになったら好きなアーティストの音楽を生で聴くことができるのか…」と私も気が気でなりません。

このような状況が続くと、認知度は高くないけれど良質な音楽を作るバンドや、フリーランスで活動する作詞家や作曲家、ライブハウスなどの事業存続が危ぶまれます。業界が縮小してしまうと、面白い音楽が生まれなくなり、やがて文化が廃れていく――。そんな味気のない世の中になってしまうのは恐怖です。

欧米では、危機に瀕している音楽業界を救うための支援を行う活動が民間でも広がっています。例えばユニバーサルミュージックグループでは、契約するアーティストと作曲家、インディーレーベルを支援することを表明。具体的には、アドバンスの前払いなど、収入が激減したアーティストたちの経済的補償に対して、レコード会社も既存の仕組みを変えて支援に回る準備を進めているそうです。

また、Amazon Music、Facebook、Spotify、YouTube Musicなどの音楽ストリーミング事業に携わる企業が、COVID-19救済基金に貢献することを発表。アーティスト自身の慈善団体からも寄付を行っています。

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メジャーレコード会社で、音楽業界への具体策を公に発表したのはユニバーサルミュージックが初めて

国内では、J-WAVEが「#音楽を止めるな」プロジェクトを開始。無観客ライブの配信などで寄付を募り、アーティストやライブハウスの支援することを目的にしたプロジェクトです。また音源配信・音楽情報発信サイトOTOTOY(オトトイ)が、ライブハウスやイベントスペースをミュージシャンとともにサポートできる企画『Save Our Place』を立ち上げました。ミュージシャンがつくった音源をOTOTOYで販売し、その売上をミュージシャンが希望する施設へ届けるという仕組みです。音楽レーベル「origami PRODUCTIONS」はライブハウスのスタッフなどへの支援を開始。レーベル所属のアーティストがそれぞれの楽曲データを無償で公開し、他のアーティストたちにコラボソングを制作・発売してもらうことで収益につなげるといいます。

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音源配信・音楽情報発信サイトOTOTOY(オトトイ)は、音源配信でライブハウスを支援

個人で音楽業界を支援する方法としては、CDを買うのはもちろん、ストリーミングサービスで好きなアーティストの曲を聴く、YouTubeチャンネルに登録し視聴する、グッズを購入する、支援を行うクラウドファンディングに参加する…などの方法があります。このような取り組みをみると、支援の仕方は色々あると感じます。時代に合ったツールを活用し、好きな音楽や場所が消えてしまわないよう応援していきたいですね。