住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

乳幼児のヒヤリ・ハット 兄や姉のおさがり玩具などにも注意

こどもの話  乳幼児のヒヤリ・ハット 兄や姉のおさがり玩具などにも注意

お兄ちゃんのおさがりの玩具で遊ぶ妹。小さなブロックを口に入れてしまって…。こうした危険性が潜んでいることが、東京都が実施した調査で明らかになりました。

この調査は、就学前の年下の乳幼児を持つ20歳以上の保護者を対象に実施したもの。①年下の乳幼児が兄や姉の製品を使用、②兄や姉が年下の乳幼児の製品を使用、③保護者または兄や姉が①、②以外の製品を使用といった場面で、ヒヤリ・ハット(けがには至らないが、ヒヤリとしたり、ハッとしたこと)を経験した人は、全体の47.6%もいました。

なかでも多かったのが、年下の乳幼児が兄や姉の製品を使用した時に起きたヒヤリ・ハット。例えば、床に落ちていたブロックを乳幼児が口に入れてしまい、よく見るとお姉ちゃんのもので対象年齢は6歳以上だった―といった事例が報告されているのです。また、お兄ちゃんがはさみを使っている時に、下の子どもが手を出して少しはさみで切ったしまったという事例もあるよです。

調査では、こうした事態を避ける工夫や気をつけていることも聞いています。具体的には、「下の子供がある程度大きくなるまで細かな部品のある玩具は使用しないようにしている」、「細かいものを床に置きっぱなしにしない」といった危険なものを置かない・片づけるといった配慮や、「小さな部品を扱うおもちゃが増えてきたので、乳児と遊ぶスペースを物理的に分けて遊ばせている」、「下の子が起きているときには、細かいおもちゃは出さないとルールを決めた」といった工夫を行っている人もいます。

年下の子どもの場合、お兄ちゃんやお姉ちゃんの行動によって、ヒヤリ・ハットすることもあります。下の子どもがドアの近くで遊んでいて、お兄ちゃんがドアを開けた時に指を挟んでしまうということもあるでしょう。兄弟が増えるほど、家庭内のヒヤリ・ハットも増えると言っていいでしょう。

それだけに、先述したように物理的に遊ぶスペースや玩具などの収納場所を分けるといった住まいの工夫も必要になりそうです。