住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

季節を感じるくらし ~七夕の室礼~

早いもので明後日から7月。もうすぐ七夕ですね。

七夕の室礼の一例。簾や杉板、白砂利などを用いてベランダを風情ある空間に

七夕は、日本の「棚機」(たなはた)と中国の「乞巧奠」(きこうでん)という二つの風習が合わさり、日本の年中行事として定着したものです。願いをしたためた短冊を笹に吊るし、7月7日の夕刻、織姫と彦星の年に一度の再会の時を待ちます。自宅の庭やベランダなど、外とつながる空間に夕涼みの場を設け、七夕の室礼とともに楽しむとよいでしょう。


短冊に用いる色は、青(もしくは碧)、赤、黄、白、黒(もしくは紫)の5色。これは古代中国の陰陽五行説に由来したもので、それぞれ「五常の心」(仁、礼、信、義、智)を表しています。色ごとにきちんと意味があり、短冊の色に合わせて願い事を書くと願いが叶いやすくなると言われています。例えば、自身の成長に関するものでしたら、仁を意味する青色の短冊に書くとよいそうです。

そして、この時期に収穫されたキュウリやナス、トマトなどの夏野菜のほか、小麦で作られた素麺を、大地への感謝の心とともにしつらえます。

コロナ禍でおうち時間が増えた今だからこそ、季節ごとの行事を生活に取り入れ、丁寧な暮らしを心掛けたいものです。

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