相続した実家に「住まない」半数以上 うち66%が売却、17%の人が放置
全国で問題となっている空き家――。その発生の一つに子供による実家の相続があります。
持ち家の中核をなしている団塊世代(1946年~1950年生まれ)がいよいよ70歳を迎えるなか、今後、住宅相続による空き家の増加も懸念されています。
遺産相続や手続き・弁護士などのサービス比較ポータルサイトである「オール相続」は、今年2~3月にインターネットで「もし親が住んでいた実家を相続したら」というアンケートを実施しました。全国30歳代~70歳代の男女に、親が住んでいた実家を相続したらどうするかを聞いたところ、「住まない」と回答した人が59%と半数以上を占めました。
また、「住まない」と回答した人のうち66%の人が「売却する」と答え、3分の2となっています。逆に、「貸し出す」とした人は17%にとどまる一方で、「わからない、放置」とした人も17%おり、相続した実家が空き家となるケースが、今後さらに増えていくことが懸念されます。
さらに詳しくみると、「不便な場所にあるので売りたい」「使う人がいないので売却したい」との回答があげられました。一方で、貸し出し派は「立地がいいので貸したい」「駐車場として貸したい」など、立地条件による場合が多いようです。
売却したい理由では、「住まない・用途が分からない」が最も多く46%、兄弟を含め利用しない人が多い様子。「実家が遠方・田舎にある」のでという人も23%となっています。
このほか、「老人ホームに入居する資金にしたい」といった回答や、「築30年以上の建物を誰も欲しいと思わないと思う」などの意見も上がっています。