肌をなでる風が少し心地よくひんやりとしてくる頃、衣替え(ころもがえ)の季節。造り付けのクローゼットやトランクルームを利用している暮らしだとあまり必要に迫られないかもしれないが、衣類やモノとの付き合い方、収納について見直してみる絶好の機会にしたい。
収納は適材適所とよく言われるが、要は必要なものが必要とされる場所にちゃんと取り出しやすく仕舞ってあることが大事。住まいでよく収納率○○%と出てくるが、たっぷり入るか、それ以上に作業性を考えた収納かどうかが肝心で、収納力はあっても使い勝手が悪くては限られたスペースがもったいない。収納は徹底して合理主義で考えたい。
使っていなくても自分にとって大切な思い出の品、祖母から受け継いだ着物、母がよく使っていた調理道具、捨てられないかけがえのないモノもある。それらも使ってはいなくても自分にとっては価値ある生きているモノでもある。収納はモノと自分との関係性が生きているかどうかを現す鏡のようなものなのかもしれない。