介護保険制度を機に増えてきた高齢者施設について、入居を検討する人向けの紹介事業者も増えてきましたが、行政への届出や資格が不要なため、国や自治体も実態を把握していないのが現状でした。そんななか、紹介事業者の概要などを届け出てもらい公表する新たな制度がスタートしました。
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の事業者団体で構成する高齢者住まい事業者団体連合会(高住連)による「高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度」がそれです。
高住連では現在、届出られている紹介事業者160社を、10月1日から公開しました。高齢者向け住宅への入居を検討している人やその家族、ケアマネージャー、相談員などに、紹介事業者を選定する際の参考にしてほしいとの狙いです。
具体的な届出・公表項目は、別掲のとおり。紹介事業者の概要や事業内容を一覧として公表するとともに、紹介事業者の相談・紹介の質を高めることも目的としています。
届け出る事業者には、利用者にふさわしい住まいや暮らし方を公正・誠実に提案すること。また、すべての高齢者施設から紹介していなければその旨を伝えることや、紹介手数料の支払いルールの明確化、個人情報保護、法令遵守、反社会的勢力でないことの表明など、行動指針や遵守項目も求めています。
登録情報は毎年更新され、変更があった場合は届け出ることとなっています。
高住連では、引き続きすべての紹介事業者に届出てもらうことで紹介事業者の実態把握を進めるとともに、高齢者住まい紹介事業のあり方についての継続的な研究を行い、事業の健全な発展を目指していくとしています。
【届出・公表項目】
(1) 法人情報
①法人名 ②運営上の呼称 ③代表者名 ④住所 ⑤電話番号 ⑥FAX番号 ⑦代表メールアドレス ⑧事業所数 ⑨従業員数 ⑩相談員数 ⑪事業開始年月日 ⑫HPアドレス ⑬紹介可能エリア ⑭契約法人(運営会社)数 ⑮契約ホーム(事業所)数 ⑯中心となる相談方法 ⑰〈対面系〉成約実績数(前年度)⑱〈WEB 系〉ユニークユーザー数(前年度)
(2) 事業所情報(対面系のみ)
①法人名 ②運営上の呼称 ③事業所名 ④責任者氏名 ⑤住所 ⑥電話番号 ⑦FAX番号 ⑧事業所の代表メールアドレス ⑨事業所の従業員数 ⑩事業所の相談員数 ⑪事業所の事業開始年月日 ⑫事業所の紹介可能エリア ⑬〈対面系〉事業所の成約実績数(前年度)