住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

スマートロック市場への参入が活発化(2)

スマートロックで都市の空き家を時間貸し

スマートロックが注目を集める中で、ライナフ(東京都港区・滝沢潔 代表取締役)は今年6月から独自開発のスマートロック「Ninja Lock」を活用した空き家活用サービス「るーみんぐ」の提供をスタートします。

ライナフは「Ninja Lock」を様々なタイプのドアに取り付けられるようにするためのアタッチメントも発売。多品種少量生産が可能な3Dプリンターを利用してアタッチメントの製作を行い、国内のドアのサムターンの全種類に設置できるようにしていく考えです

「るーみんぐ」は主に都市部を対象に空き室を貸したいオーナーと空き室を借りたい人をマッチングするサービスです。
「るーみんぐ」で部屋を貸し出すオーナーには、「Ninja Lock」を無償で貸与します。
部屋を借りたい人はスマートフォンで空き室を探すことができ、
気に入った部屋があれば「Ninja Lock」を利用して開錠した上で、時間単位で借りることができます。

ライナフは「るーみんぐ」を例えば住民の高齢化が進んだ大規模団地などの空き室対策として提案していきたい考えです。
さらに、必要に応じてライナフは貸し出す部屋の清掃やリフォームも行っていきたい考えです。
漫画ルームやランナーのためのシャワールームといったコンセプトのある部屋の供給も検討しています。

また、最近、一般の賃貸住宅や分譲マンションなどの空き室を宿泊施設化し、貸したい人と借りたい人をマッチングするサービスが注目を集めています。
これまでAirbnbなどによりサービスが提供されてきましたが、国家戦略特区の特例を活用するかたちで、エイブルや大京も事業化に乗り出しています。

空き室を宿泊施設として活用するこういったサービスでもやはり、鍵の受け渡しは必要であり、普及拡大にあたり一つのネックになっています。
これに対して、スマートロックを利用すれば鍵の受け渡しの手間を省けるため、空き室宿泊サービスの普及を図る上での後押しになりそうです。