住まいや住生活にかかわる幅広い業種の企業が集まり、関連行政機関や団体、学識経験者、メディアなどの協力を得て、さまざまな視点から研究活動に取り組んでいます。

「いまが住まいの買い時」大きく増加

いまが「住まいの買い時」と思っている人が増えてきています。
リクルート住まいカンパニーが四半期ごとに実施している「住まいの買いどき感」の3月調査によると、今が買い時と感じている人が大幅に増え2割近くとなり、消費税8%増税(2013年10月)以降で最高値になったことが分かりました。
住宅購入・リフォーム検討者では4割強にのぼり、その理由は「お金が借りやすい」「金利が下がりそう」――。

7大都市圏の一般生活者を対象に、今が「買いどき(住宅の購入や建築・リフォームのタイミング)」だと感じているかを聞いたところ、前回から3.3ポイント増の19.3%が買い時と回答しました。
ちなみに、消費税5%適用期限(2013年9月末)前の6月調査時は21.5%、半年後18.7%、1年後16.4%、1年半後には15.4%。それ以後16%前後で推移していました。

年齢別にみると、50歳・60歳代が最も高く9期ぶりの20%超え。子供が巣立って定年後の住み替え・リフォームを考えている人には、今がそのチャンスと考えている様子が見てとれます。

また、変動が大きいのは「40歳代」が4.4ポイント増の17.8%。都市別では「東海」の4.4ポイント増の20.6%、「広島市」も4.2ポイント増の21.1%と他と比べて高くなっています。

一方、住宅検討者(住み替えやリフォーム検討者)の割合については3ポイント増の44.2%に上昇。とくに、持ち家のリフォームは54.5%と半数を超えました。住宅タイプ別の変動割合では、「中古一戸建て」が5.6ポイント増、「注文住宅」が5.3ポイント増。

買い時と感じる理由は、第1位「お金が借りやすいから」が29.6%と最多。
第2位「金利が下がりそうだから」28.0%(前回調査比25.7ポイント増)と上昇する一方で、前回トップの「消費税引き上げが2017年に予定されているから」は27.5%で3位と順位を下げました。とくに「金利が下がりそう」は大幅な増加となっています。

この調査が行われたのは、日銀のマイナス金利施策が2月16日に始まって、3月からフラット35や民間の住宅ローンの金利が大幅に引き下げられた時期。史上最低金利が、住まいの買い時感を押し上げたと言えます。なお、5月のフラット35金利は3カ月連続で過去最低を更新中。

詳細:リクルート住まいカンパニー「住まいの買いどき感」調査(2016年3月度)